東映杯TDが呟いてます。

ディベートと大会運営がメインです。

HPDU西日本オープン2020を運営しました

はじめに

HPDU西日本オープンのタブ(ランキングや個人スコア、計算方法等)の公開は3/19(木)を予定しています。

色々特殊な手動処理でランキングとかを出したので、精査に時間がかかるのです。あと僕個人が暫くPCで作業できない環境にいるので、万全な状況で作業したいっていうワガママです。

参加者のみなさん、お待たせしてしまってごめんなさいね……。

 

気がついたらサブディレクターになってた

今回はサブディレクター兼Tabulation Director(マッチアップ生成やスコアの提出管理をする重要職)を務めました。

 

〜事の経緯(実際はもっと丁寧)〜

N先生「初めまして、運営なら貴方だとMさんから聞きました!HPDU西日本オープンをオンライン開催するので運営アドバイスしてください!」

ぼく「いいっすよ(KDO延期になったので安請け合い)!当日実働いりますか?」

N先生「ぜひ!」

→Tabだけかと思ったらサブディレクターになってた

VTDかと思ったらほぼTDでワロタ。Total coordinatorでした。楽しかったけどね!

 

 

裏方エピソード

①ヤクザPC(5才)、出勤

うちには富士通製の真っ黒なノートパソコン(デカい)がいます。買ったのは2016年の3月より前だった気がします、辛うじてCorei3で購入当時ですら旧モデル扱いのシロモノです。特徴はバチバチに貼られた金蒔絵シールです。

最近は重すぎてディベート会場に持ってくのダルくなってきたので非番が続いていましたが、今回はMixideaとTabbycatの併用を強いられていたので、不本意ながら出勤です。ハイパー旧モデルのご老体とはいえ、最近の愛機(真っ白ASUSノートPC)よりかは安定性マシです。

まぁ重いしデカいし大変でした。CAあさおと「ジャロケ(ジャッジアロケ)とかリモートでやんのダルいし、顔合わせて作業したくね?」ってなって、日曜の朝7時に電車乗ってわざわざ大学行ってましたからね。オンラインの意味はどこよ。

 

②移り変わるGHQ

朝早すぎるor夕方以降は大学の施設が空いてない、ということにあまり気がついていなかったため、3回移動しました。

 

GHQ第1弾:辛うじて空いていた校舎内の自習スペース

  • WiFiはあるがコンセントがない
  • 暖房入ってないので寒い
  • 無意味に吹き抜けとかあるせいで声が響きまくる

GHQ第2弾:ようやく空いた学内カフェ

  • WiFiもコンセントもある
  • 他にも無関係の学生がいるのでジロジロ見られる
  • 17時になったら追い出される←New!

GHQ第3弾もとい表彰発表会場:野外

  • 吹きさらしで寒いし風よけもない
  • マウスの反応がめちゃくちゃ良くないウッドテーブル
  • 手が悴むので作業がしづらい

 

③R1始まってないのに疲弊度がいつものR3終了後くらい

まじ大変。

まずブリーフィング。僕の発案で

  • 参加者を3部屋に分ける
  • ブリーフィング説明者を3人用意して、それぞれ「Debater向けrule」「Equity」「Tab」を担当し、5分を持ち時間として、順番に部屋を回る

という形式を取りましたが、まァ大変。何が大変って相手が分かってんのかリアクションが見えないから補足説明の要不要が判断できない。「なるほど!」ボタンとか欲しい。質問もクイックにやり取りしたいから、「質問です!」ボタンとか欲しい。

でも某M管理者がMixideaにブリーフィング用の機能実装してくれそうなので今後はもっと楽かもしれん!期待大。

 

点呼についてはあさおに手伝ってもらって、以下のアイデアで運用しました。

  • マッチアップ発表してから、LINEのオープンチャットで【部屋ごと】に点呼(Room101の○○と○○いますかー?みたいな)
  • 点呼中、ジャッジアロケを裏で行い、チェアを確定させる

チェアジャッジは後述の入室作業の際に報告を担当するため、点呼の最中にジャロケを決めておくとめっちゃスムーズ!その場で気がついたので褒めて欲しい。

 

あとは一斉にみんながログインしようとするからなのか、Mixidea固まって死んだ。それ踏まえて、僕は2試合目から

  • 次ラウンドのマッチアップを基準に、複数部屋でグループ作る(Room 101~105、106~110みたいに)
  • グループ事に移動、その部屋のチェアに全員揃ったかどうかを運営に報告させる。報告が全て揃うまでは次のグループは移動禁止。

というやり方で負荷を軽減する方法を編み出しました。これは当日バタバタしていたその場で思いついたものです。発案もさながら、そのアイデアを実行できたところを自画自賛したい。

おかげでR1までで50分遅れだったのがR2以降は30分遅れまで改善しました。初のオンライン運営でトラブル少なく20分巻いたんだぜ???すごくね????もっと褒めてくれ。

 

④特殊な要望にタブシステムを臨機応変に変更/修正して対応

NAなのにReply専属スピーカーがいたりした影響もあり、Tabbycatの設定とランキング生成時のルールを色々弄らなくてはならなかったので、めちゃくちゃ心労溜まりました。HPDU本戦とかでタブやる人とかいるだろうし、細かい設定変更等を列挙しておきます。

  • Reply SpeakerはTabbycatの仕様上、Substantive Speakerをした人のどちらかじゃないと登録できないため、ReplyなしのAsian Styleの設定(Substantive Speakerが3人、Replyなし)で運用
  • スコアレンジはMinimumがReplyの最低点、MaximumがSubstantiveの最高点、そしてScore stepが0.5点に設定
  • 提出されたBallotをConfirmする際に、①3rd Substantive SpeakerがReplyのスコアレンジに収まっている事、②1st & 2nd Substantive Speakerのスコアが整数である事の2点を目視で確認してから承認した
  • Ballot receipt機能を使わず、Ballot Confirm作業時にBallotの内容をスクショし、Messenger経由で各ジャッジに確認してもらった
  • Feedbackのコメント機能とオンラインリモートであることを考慮し、1チームから複数のFeedbackを1人のChair judgeに送信させる代わりに、目視で点数のおかしいFeedbackを精査した
  • Reply単独しかスピーチをしていない人を全体のSpeakerランキングに反映するため、出力したデータのReplyスコアのみを×2して、そこから平均値や標準偏差を出す手動作業をした
  • オンライン大会、Publicly accessible formの親和性高くて神。というか全大会それでやりてぇよぉ。

 

総括:「高校生」の「オンライン」ディベート大会の運営

  • 高校生は話を聞いてくれる

大学大会でも「移動してください!」「今はタブにアクセスしないでください!」とかたくさん指示を飛ばしてきましたが、高校生はほんっっっっっっっとうに話をちゃんと聞いてくれて有難かったです。

リモートだから私語のしようがないのかもしれませんが、喋られるよりまだ話半分でTwitterやっててくれた方がいくらかマシです。もちろん一番良いのはしっかりスライド開いた状況で待っててくれることですけど!もっとも、スライドの閲覧者数を見る限り、殆どの人が説明中も話聞いてくれていたようです。マジで天才かと思ったよね。分からないところ質問くれたらより👌。

 

  • オンラインはマナー違反が少ない

再三の注意にも関わらずゴミを会場に放置するアホや、BallotやFeedbackを5回も10回も連絡なしに送ってくるような人とか、運営の説明中にお喋りする人とか、そういう人がいないのが最高。

特にゴミとか会場を汚く使う人に関しては、リアルな会場が存在しないから発生しなくて最高に楽。撤収早くて助かる。まじストレスフリー。準備が大変なの差し置いてもラク

 

  • 参加者全体のレスポンスが早い

みんなPCやらスマホを適切に使ってくれるため、連絡が早い。特にジャッジ。いつもみたいに何言っても「おい聞いてんのか💢💢💢」ってならない。

今回集まったジャッジ陣がみんな素直で良い子ばかりだったのも大いにあるけれど、直接タブにメッセンジャーで詰められるが故にきちんと返信してくれるので最高でした。

 

 最後に

ディベート大会の運営は大変なのですが、オンラインの難しさは指示の通らなさにあります。テキストでの指示はタイピングのラグをお互いに抱え、音声での指示は通っているかどうかの確認が難しいです。

さらに、オンラインでやるにしてもジャッジアロケーションのようにAdjudication core(ジャッジを取りまとめている人、motionとか考える)と顔を合わせて作業した方がいいものも多いです。

今回の大会が上手くいった最大の理由は、完全なオンライン大会ではなく、最高意思決定者であるCAのあさおとTabの僕がアナログで顔を突き合わせて作業することによるものが大きいのではないかと考えています。その場で考えたアイディアをラグ無く共有したり、口頭で複雑な指示を飛ばせる状況がなければ、様々なトラブル処理は難しかったと思います。

本音を言えば、めちゃくちゃ大変だったのでしばらくはやりたくないです……が、高校生がこれでディベート大会に楽しく参加出来るというのであれば頑張る意義もあるかなと思います!

次やるならもっと効率的に回せるから試してみたい気持ちもあるよな。