東映杯TDが呟いてます。

ディベートと大会運営がメインです。

コミフィーのはなし

はろーこんにちは。

最近はこんな動画を見て眠りについています

ようやく東映杯の返金手続き終わったし、お金の話でもしよっかな。

ちなみに東映杯の返金が遅くなったのは僕の手落ちです……ごめんね……。東映杯におけるチーム再編成に伴う金のやり取りの調整が難しかったのもありますが、何故か収支計算が合わなかったり、個人的に卒業式云々の手続きとかで多忙だったりして、後回しにしてました!だってたくさんの口座に一気に送金するの大変なんだもん。

 

コミフィーってなんぞ

またコミの話してるよこの人って言われそう。そういう目線でものを言うブログなので許して!あとは「なんで最近参加費高いん???」という疑問にも部分的に答えられるはず。はず。

閑話休題

大会運営において、運営に関わってる人には、(雀の涙程度ではあるんだけど)お給金を出す制度が主流です。

それを聞いても「エッ何のためにお金払ってんの??」ってなる人は次の大会の時にでもコミを注視してくださいね!!!休みの日を何の見返りもなく供出して、「ゴミ袋いっぱいなんだけど」「これ忘れ物です」「トイレどこですか」みたいなリクエストに延々応えなくてはならないのに無給、は流石につらい。

 

基本的には、

  • 正規コミ(要するにTDとかCDみたいに役職についてるOrganizing Committee)
  • AC(Adjudication Core)
  • 当日コミ(初日だけ色々雑務を手伝ってくれるスタッフさん)
  • 例外的にアドバイザー(正規コミじゃないけど運営に関わってくれている指南役)

にお給金、もといコミフィーをお支払いしています。

 

 本日のラインナップ

①コミフィーの導入経緯(ざっくり)

②コミフィーの適正価格っていくらだろう

③次回予告:コミフィーと予算とFDのお話

 

コミフィーの導入経緯(ざっくり)

4つの悲しい背景:

①運営になってくれる人が少ない

とにかく人材不足。大会運営なんてしないで参加者でワイワイしたいよ~~~~って言うのがまあラクだよね普通。その中で「やりがい」とか「責任感」とか「被承認・肯定感」だけで大会運営にコミットしてくれるような人材はまああんまりいない。みんな、ふわっとしたやりがいよりはブレイク実績の方が欲しいでしょ?「ありがとう」という形のないイマイチ実感しにくいメッセージより、「おめでとう」というわかりやすくて気持ちいい言葉の方が欲しいでしょ??僕も未だにそう思っています。

運営ってそういうフラストレーションとかちょっぴりの後悔を抱えながら仕事をすることも多いので、モチベーションに繋がるものが明示的にないと健全にお仕事するの難しいんです。「コミかっこいい!」みたいなイメージ改善が少しプラスになってきている側面もありますが、まだまだそれだけでは大会運営全体を回せるほどの原動力には足りない感じです。

 

②運営の質への期待値が高くなってきた

参加者サイド(もしくは参加者でもない人)からの意見は時に単純な疲弊を生みます。意見を頂けることはもちろん重要なことでありがたいのですが、当然常に賛否両方の意見に晒されるわけです。時に両極端なその意見群に振り回されたりとか、堅苦しい釈明文を大量に書く羽目になったりとか、もうどこをどう優先しても全て投げ出したくなる状況が多々あります。

AC選び一つとっても「なんで○○は考慮されていないんですか?」とか、ブレイク基準・ランキング生成基準で「なんで○○の方式を取らなかったんですか?」「○○をやらない理由は何ですか?」とか、あらゆる質問が【手遅れになってから】来るもんだから対応でゲッソリしてしまうこともしばしば。ミスなんかすると自己責任の強いコミ陣は強めな罪悪感だったりを抱えて長文の謝罪&訂正文をしたためることになっちゃう現状もあるわけです。実際、「ごめーん間違えちゃった!」みたいな軽い訂正文書いたら怒られそうだな〜炎上怖いな〜とかいろいろ考え過ぎなところはあります。それもこれも、大会炎上の恐怖を知っている身からすると必要なリスクヘッジとして、自ら余計な仕事を増やしていくわけですわ。

大袈裟じゃね?と感じた人はコミ経験豊富な人に悪夢のようなトラブルの数々を聞いてみような。吐きたくなるぜマジで~~~(私怨)。

 

③運営の仕事量が増えている

実際仕事量は増えています。前述の「期待される仕事の質が上がっている」ことにより、事前or当日に運営側が行うべきことが無限に増えていることが原因でしょうな!良くも悪くも!

実際のケースを挙げると、タブが最たる例かな。タブソフトを小規模大会でもお遊び大会でも導入することが当たり前になったが故に、要求されるタブのパフォーマンスクオリティがWUDC並みになり、結果としてタブチームの事前作業量は鬼のように増えております。タブ飛んだ時もなんとかしろとか言われても無理だよ!一部の超人くらいですよ、某イン哲とか僕とかmnhsとか。

MDとかも、最近はmotionムービーとか作らない大会が増えてますよね。ムービー作るのは他に大会抱えてたり勉学並行だと、やっぱり負担が比にならないやばさ。東映杯では某ライダーと2つずつ動画を担当したんだけど、結果的に徹夜は避けられませんでしたね。その上で、オリジナルロゴとかさ、やたらと長くて打つのが大変なチーム名とかさ、なんなら直前の参加者変更とか、参加者のニーズに応えていたら表彰スライドで手一杯なんてこともよくあるわけで。自分の複数インステを表示したい気持ちも、チームのオリジナリティを表現したい気持ちもわかるからこそ、切り捨てざるを得ない仕事も増えています。 

……この調子で各役職の愚痴をぶちまけてると終わらないので割愛しますね!!

 

④運営の負担が上がっている

負担って総合的かつ抽象的なワードですけど、具体的に述べると「大会を開くことそのものの負担が昔と比べると年々上がっている」という感覚です。

一番大きくてわかりやすいのは会場確保かなと思います。いくつかの大学のパーラコミュニティが消滅したり、大学側が塩対応だったりと会場確保は年々難しくなっています。パーラサークルがある大学数が少ないからコネがない、サークルあっても部員数不足とか学事局が貸与拒否とかで窓口もない、有料スペースを借りられるような金もない、よって大会開けない。間違いなく今後起こる事態です。そこに、今回の東映杯や春Tを襲っている新型コロナウイルスの様に、イレギュラーな事態が重なればもう大会は本来亡きものとして扱うほかないでしょう。我々運営の心身が病むか、大会が滅びるかの二択なわけです。闇~~~!

 

コミフィーは「本来ならばこの状況では誰もやりたくないであろう大会運営を、私的な時間を投げ打って余計な仕事を抱えてまで引き受けてくれた人たちに、せめてもの報酬及び謝意の形として(あわよくばそれをモチベーションにしてもらうために)払っているお給料」なのです。

もともと制度ではなかったコミフィー、いつだかは流石に僕も若輩者なので知らんのですが、どこかの大会で導入されてから、JPDUTでは恒例、大学主催大会や趣味有志大会だとマチマチな感じで導入されています。お願いだから全大会でマストで導入して。

 

ここで声を大にして言っておきたいことは「大会を存続させたいなら、(多少過剰なくらいに)コミに金を払え」ということです。大会は「やりがい」とか「貢献」みたいな安っぽいパッケージングのされた綺麗事で回るほど生易しいものではないし、口だけなら世間体を気にしてどうとでも伝えられる「ありがとう」だけで頑張れるようなことでもありません。もう感覚は仕事です。拘束されている時間は2日間大会でJPDUT並みの規模なら2か月以上です。

ORに落ちてるゴミに毎回あれだけキレているのは「まともに見返りももらってないのに、中身が零れたまま放置されたMonsterの缶を片付けさせられたり、食べかけの誰かの残飯を拾わせられたりするのは何故なのか」という怒りですよ。御社の面接でも同じ真似ができるならしてみろ。

さすがに憤怒と呪詛が漏れてきたので「じゃあコミにいくらくらい払えばいいんだろう?目安が知りたい」というニーズに応えていきましょう。

 

コミフィーの適正価格っていくらだろう

仕事の負担量や拘束時間からいくと、正規コミ>AC>(EO)・当日コミですから、それに合わせて傾斜をつけることはいいと思います。勿論、ACがめちゃくちゃ積極的に運営にコミットしてくれている場合などは同額に揃えるのも当然アリです。

※個人的な感覚として、ACはACを務めたことそのものが実績なり得るのに対し、コミはやっても実績どころか機会的にはマイナスで見返りゼロなので、傾斜は妥当じゃないかと思っています。

さて、まずは大会当日の拘束時間から見ていきましょう。2日間大会のケースで。1日大会ならこの試算の半分くらいを目安にしましょう!

試算にしては雑な基準で怒られそうですが、1つの金銭感覚として見てくださいな。

 

<正規コミのお仕事とフィー試算>

予選日は、8時から開場作業、18時に会場撤収作業、19時まで雑務してる感じ。(ちゃんと仕事をしている場合は)ラウンド中とかも完全に休めてるわけではないので、2時間休憩できてればいい方かな……。そうなると9時間くらいは働いてる。

ブレイクラウンドしかやらない2日目は、8時開場だとしても18時には解散できる。そのあとTabは追加作業がある場合もあるけど。ただ、休憩は2時間はない感覚です。当コミいないからランナーやったり、お弁当取りに行ったり、発表スライド作成あったりと1日目より余裕がない。同じく9時間労働くらいで換算できるかな。

 

某大学の試験監督が時給1000円弱だった記憶なのですが、そうなるとコミには【15,000~18,000円】は支払う必要があります。厳密に最低賃金で計算するなら、東京が1013円とかなので、18,000円は超えますね。

もちろん交通費や、事前の打ち合わせなどにかかった費用は別途計上です!!

 

<ACのお仕事とフィー試算>

ACは大会の内容や規模によってコミット度が大きく違います。そしてAC個人の事情によっても大きく変わってきます。社会人など多忙な立場の人がACの場合は多くの事務仕事を正規コミが担っていますし、逆にハイパー積極的に正規コミのサポートやカバーに入ってくださる方もいます。

マストな仕事は

  • ジャッジテストの用意と採点
  • 大会中のジャッジアロケ確認
  • 事前の論題考案
  • Judge & Debater Briefing作成

のみで、マストじゃないけどやって貰えると有難い仕事は

  • タブソフトの諸設定の確認or指示
  • AC側の仕事進捗を自発的に報連相

くらいです。

当日はACはコミレベルに早く来る必要は無いし、アロケも(タブが熟練なら)細かい修正作業のみで済みます。当日の拘束時間はコミより実質1時間くらい少ないかな。

そうなると、正規コミの7〜8割の労働量ということで【10,000円〜15,000円】くらいが目安じゃないかと思います。

 

<当日コミのお仕事とフィー試算>

当日コミの仕事は基本はランナーorシャドーですね。

  • 会場の道案内
  • 提出物の催促
  • おつかい(弁当とか)
  • 参加者欠員を埋めるためにディベートする

ただまあ、最近は「交通費と謝礼と昼飯を貰ってディベートできる!」とか「仕事してる時以外は遊べて楽」みたいなコメントを見聞きすることが多くて、モヤモヤしております。そう言われると謝礼出しづらいんだよな。

ACや正規コミの拘束時間や責任と比べれば、当日コミは責任を取る必要がなく、かつ負担も少ないので、謝礼額は少し減らしてもいいのかなと思います。正規コミと違って早く帰れるし、ラウンド中は何しててもいいわけだからね。

それでも、1日まるまる拘束されるので、6時間くらいは労働従事時間と捉えていきましょう。そうなると、【4,000~6,000円】くらいは支払っていいと思います。ただ人数によりますね。当コミは正規コミと違って、人数が多ければ仕事量がなにぶん少なくなりますし、仕事に従事する時間も激減しますから……。あとは各個人のやる気度合いもめちゃくちゃ大事。過去には、寝てて連絡や指示に気がつかないとか、途中で連絡つかなくなったまま消えた当コミとかいましたからね。ははは。

 

次回予告:コミフィーと予算バランスのお話

長々お付き合い頂きありがとうございます!ほんとに!

いや〜コミには相当お金払わんとダメよね。あれだけ仕事してくださってるからね。

ただ、予算がやばいんですよ。ほんとに。年々赤字が出る回数が増えていて……前回の東映杯がキャンセル続出のなかでも黒字を回せたのは奇跡だった。まあ、最近の流れとして、赤字の予感があったので、FDちゃんに余裕もって予算組むようにお願いしてたのがよかった。

 

なので、今後の大会運営においての参考になるかなと思い、次回は東映杯の予算書を公開しつつ、色々とコミがお金に困ってるポイントを説明しようかと思っています!!

なにか気になるポイントがあればコメントとかで残して貰えれば反映します💪('ω'💪)

正規コミの選び方②コミ公募制のメリット

なんか急に暖かくなってしまって困惑している今日この頃。本日のハイライトは「引きこもりすぎて、久々に外食したらカトラリーが重すぎて途中で把持できなくなったこと」です。どうでもいいけどショック。

 

少し内容に手を加えました。無意味に長い駄文なので、ダルい人は最後のまとめのとこだけでも読んでください😇

 

コミ公募制からスカウト制になった理由

完全にスカウト主流になったのは、Japan BP 2018がきっかけです。

当時、唐突にJBPが国際化することになり、大会まであまり時間がなかったことと、国際大会故の負担を考慮した結果、「とりあえずコミがよくできる経験者層の人間を集めて、一旦初の国際化を成功させよう!」ってことでスカウトにしました。

その後、JPDUTは(関西以外の)多くの大会でスカウト制がメイン手法となってしまいました。

 

恐らく、スカウトじゃないといけない理由とかは特になくて、本当に最近までは公募制を前提としてコミ集めするのが主流でした。今も関西の方の大会は公募してて、初心者コミがいい感じに育っているのを見て羨んでます。いいなー。the関西最高だったわ。その恩恵を受けてるのがOBOGばかりなのはギャグ。

 

ちなみに、公募制メインだった当時、スカウトは特定の役職が公募締切直前になっても応募が来ていない時に最終手段で発動されていました。JBP2017の時にタブやった時は、公募締切直前に、かえるさんからスカウトっぽいお誘い(やってくれる人がいないから申し込まない?的な)が来て、公募プロセスで申し込みました。

 

さて、今回は「コミ公募制だと何が解決できるのか?」というところに焦点を当てていきましょう!

※今回想定するコミ公募制は以下の前提を踏まえています。イメージだから厳密なアレではないです!読み飛ばしてもいいとこ。

  • TDは経験者を必ず配置するが、公募する
  • 未経験者しかいない役職には追加で経験者をアドバイザーにする or TDが指導につく
  • 大会の2か月前〜1ヶ月半前にはコミが始動するように締め切る(初心者コミのエデュケーションに時間を取れるようにする為)

※逆に言えば以上の前提を踏まえる余裕が無い場合は(短期的には)スカウトでも構わない、ということです。長期的に見るなら意地でも公募制なんだけど……。

 

公募制の利点と弱点

①利点

まずは『門戸が広く、あらゆる人が申し込みできる』ってところ。

コミになる機会が開かれていることによって、

  • 未経験者/経験者の制約なく申し込める
  • 学年の垣根もないので、1~4年生までみんな申し込める
  • メンバーの大学も結構バラける
  • やりたい役職につける可能性が高い

という側面があります。

上記の特徴は全て、「モチベーションの高いコミ人材が入る」という最大の利点に繋がります。

 

現状では、連続してコミ召集されることに疲れ切った経験者層が、その疲労感故に、効率性重視のまま大会運営に従事しています。

マジで疲れと惰性というのは思考能力を奪います。基本的にトラブルで揉めたくない・余計な面倒事は抱えたくない・大会のつつがない運営ができればそれでいい、という考えに支配されがちなので、何かあっても「春Tの時のリソース流用しよ……(@Gemini cup)」みたいな思考ですね。モチベーションどころか現状維持で精一杯ですわ。心身共に疲れきってるコミは怖いぞ、対応塩どころか毒になっちゃうもん。

 

しかし、公募にすることでメインのコミは大会ごとに入れ替わることが可能になります!ありがたい!

よく見る「タブ担当が3大会連勤中」みたいなことや、「直前の大会のコミを役職入れ替えしただけで顔触れが一緒」みたいなことは避けられます。直前の別大会による疲労感・疲弊感が引き継がれないという点だけでもプラスです。さらには新しい人材がいることで「プロコミ間でやりがちなぶっ飛んだ会話や行動」をしないように自制する意識も生まれます。

(例①:無理を言い出す。初心者にはハードル高いよ……。)

「Tabbycatのバックアップの取り方わかりません」

「ミスなくやれば、バックアップ取る必要ないから大丈夫!要らないよ!」←ホントは非推奨

(例②:仕事する時間帯がおかしい、寝て)

「今ワークフロー見たんですけど、○○の部分修正してもらっていいですか?」AM 00:38

「修正しました」AM 01:15

「タブ入力終わりました」AM 03:19

「チームのキャンセル連絡ありました」AM 04:52

(例③:すぐ自分でやっちゃう、いや依頼しなよ!)

Tab「フォーム作りました(ホントはCDの担当)」

VTD「パンフレット作りました(ホントはTC担当)」

Tab「参加者リスト作りました(ホントはCDの担当)」

 

故に、東映杯では「これくらい暗黙でやって当たり前でしょ」というフィルターを意図的にぶち壊すため、経験者層には口酸っぱくして「仕事は新人に1から10まで説明したら全部丸投げしろ!経験するより分かりやすく仕事理解できる方法はないから!!」とアピっていました。

……これ、経験者が楽できる&新人が学べるWin-Winに見えますよね。確かにその側面は『上手く行けば』発生しますが、大体の場合、経験者がめちゃくちゃヘビーな負担を背負う必要が出てきます。それは『ワンチャン、本当に二進も三進も行かなくなった絶望的な状況になった場合、その仕事を引き継いでカバーしなくてはならない』という精神的/肉体的負担です。

例えば、東映杯は直前に

  • 一部の新人コミ勢が大学/親から参加ストップかかって当日来られなくなる
  • そもそもコロナウイルスのせいでイレギュラー事項多発

という悲しい経緯があったが故に、経験者チームが全ての実務を一度引き継いでカバーする対応に追われました。まじ吐きそうなほどキツかったよ。

※ちなみに誰が悪いとかそういう話じゃないよ!経験者勢はカバーするのが勿論大変だし、そんな事態に巻き込まれた新人ちゃん達が盛大に可哀想過ぎるって気持ちな!!!マジごめんなぁ普段はこんなしんどい仕事じゃないのよ……と言いながら仕事進めてました。自宅で仕事してくれたり直前までの準備でも精力的に指示拾ってくれたりマジ東映杯新人勢は鬼優秀だったわ。最高だったわ。

まあ画期的で先進的な案には常に色々デメリットが当然あって、それを吸収するために色々な人がいつも以上に奔走する必要があるから、『○○という制度/アイデアがあるのにやらないのはおかしい!!』という単純な批判は非建設的だし控えて欲しい気持ちあるよね。

 

閑話休題

 

こうやって新人勢を沢山雇ったり、そのサポート/カバーのために経験者を程よく雇うのは今後の次世代運営ノウハウ・スタミナを残すために超重要な取り組みなわけです。もちろん、その分、大学パーラコミュニティにはより多くのコミ人材の需要が増えるわけですので、今までみたいにコミ経験ゼロで大会回るようなことは無くなりますけどね。

特定のコミュニティメンバーの搾取によって成り立つ大会よりかはマシになるでしょう。さよならブラック大会!こんにちはホワイト大会!最高ピーマン!

 

②弱点

  • 完全な新人をコミとして育てるための時間的&人材的な余裕が必要
  • 希望役職が偏った場合や、申込人数が多い/偏ってる場合に調整が難しい(お断りする基準を考えるのも含め)
  • 結局集まらない時にはスカウト制に移行せざるを得ない
  • 新人コミちゃんに慣れないお仕事をお願いするわけなので、新人コミの負担は『お飾りコミ』でOKだった時と比べるとやや重くなるし、経験者勢はそのカバーの負担でヒイヒイ言うことになる可能性も高い

特に1つ目は深刻で、TDやる人がスキルフルかどうか、またはアドバイザーが呼べるのか、というところにかかっています。アドバイザーもどの程度関わるのか、何人呼ぶのか、どの役職をカバーしたいのか、ちょっと手腕が問われてしまいます。

そして大学生主体で大会を開き続けることを目標とすると、新人コミの優先登用や新人・経験者の比率考慮がめっちゃ大切なのですが、場合によっては短期的に、その大会の成功のみを優先するべき時もあります(例:国際大会など負担の重いイベントや開催まで時間的余裕のない場合など)。そこの判断が毎回難しいわけです……。

 

まとめ

いつにも増して散文的になってしまいましたが、言いたいことは言えたかな。

 

正規コミの公募制導入によって、

  • コミに興味ある or やる気のある人材が期待できる
  • コミ経験初めて!って人にとってハードル下がるしアクセス制限もないので、機会提供として◎
  • 大会間で人材の入れ替えが活発になり、マンネリ化を防ぎ、常に1から大会運営ノウハウの世代間伝承を確認出来る

辺りが昨今の次世代人材不足を解消できそうなGoodポイントです。

 

あとは今思いついた副次的効果として、

  • 何人くらいコミ応募が来るかという数が毎回把握できるので、希望役職の偏りや全体的な人材不足に気づいて、大学パーラのコミュニティとして早めに対策(コミエデュケ用のイベント開催とか)が打てる
  • 友達と誘い合わせて応募できるので、ハードル下がる以上に人数も確保しやすそう

あたりのことは想定できそうかな!

 

何度も繰り返し言うように、公募制は新しい人材を呼び込める一方で、応募してくれた人数が必要な役職分に足りなかった場合や新人だらけになった場合に搾取される人達が必ず存在する、という所は抑えておいて欲しいです。

これらの搾取を発生させないためには、「パーラ界隈にいる現役生(場合によっては社会人や高校生)の全員」が代わる代わるコミを務める必要があると思います。

今まで、コミ非搾取者の1人が担ってた10大会分の10の役職を、10人のコミ初心者がシェアすればその1人1回のコミ経験で非搾取者の拘束・搾取を解消できるんです。

 

めんどくさ、とか俺関係ないし、みたいな気持ちが少しでも湧いた貴方こそ、大会コミに応募しよう!!!

ノウハウがない?やり方知らない?自信が無い?今活躍してるコミのスペシャリスト達も最初はみんなそんなもん!!!僕なんかGHQで置物になってたからな!!!

 

現在、僕は東映杯のもう一つの目的であった「誰でも全般的に使えるコミ資料作成」を某有能天使VTDと進めています。すこーしずつ公開してくので、ぜひご共有くださいな!

そして新歓やらが始まると思うんだが、上級生諸君は、新入生にAREA教える時に一緒に「大会には運営を担ってくれる神々、コミってのがいるのよ。誰でもなれるのよ。」って教えてあげてくれよな!!!

 

次回は(多分)コミフィーの話とFD(Financial Director)の話をします!乞うご期待!取り上げて欲しいことがあればコメントしてね。なんでもいいよ。

HPDU西日本オープン2020を運営しました

はじめに

HPDU西日本オープンのタブ(ランキングや個人スコア、計算方法等)の公開は3/19(木)を予定しています。

色々特殊な手動処理でランキングとかを出したので、精査に時間がかかるのです。あと僕個人が暫くPCで作業できない環境にいるので、万全な状況で作業したいっていうワガママです。

参加者のみなさん、お待たせしてしまってごめんなさいね……。

 

気がついたらサブディレクターになってた

今回はサブディレクター兼Tabulation Director(マッチアップ生成やスコアの提出管理をする重要職)を務めました。

 

〜事の経緯(実際はもっと丁寧)〜

N先生「初めまして、運営なら貴方だとMさんから聞きました!HPDU西日本オープンをオンライン開催するので運営アドバイスしてください!」

ぼく「いいっすよ(KDO延期になったので安請け合い)!当日実働いりますか?」

N先生「ぜひ!」

→Tabだけかと思ったらサブディレクターになってた

VTDかと思ったらほぼTDでワロタ。Total coordinatorでした。楽しかったけどね!

 

 

裏方エピソード

①ヤクザPC(5才)、出勤

うちには富士通製の真っ黒なノートパソコン(デカい)がいます。買ったのは2016年の3月より前だった気がします、辛うじてCorei3で購入当時ですら旧モデル扱いのシロモノです。特徴はバチバチに貼られた金蒔絵シールです。

最近は重すぎてディベート会場に持ってくのダルくなってきたので非番が続いていましたが、今回はMixideaとTabbycatの併用を強いられていたので、不本意ながら出勤です。ハイパー旧モデルのご老体とはいえ、最近の愛機(真っ白ASUSノートPC)よりかは安定性マシです。

まぁ重いしデカいし大変でした。CAあさおと「ジャロケ(ジャッジアロケ)とかリモートでやんのダルいし、顔合わせて作業したくね?」ってなって、日曜の朝7時に電車乗ってわざわざ大学行ってましたからね。オンラインの意味はどこよ。

 

②移り変わるGHQ

朝早すぎるor夕方以降は大学の施設が空いてない、ということにあまり気がついていなかったため、3回移動しました。

 

GHQ第1弾:辛うじて空いていた校舎内の自習スペース

  • WiFiはあるがコンセントがない
  • 暖房入ってないので寒い
  • 無意味に吹き抜けとかあるせいで声が響きまくる

GHQ第2弾:ようやく空いた学内カフェ

  • WiFiもコンセントもある
  • 他にも無関係の学生がいるのでジロジロ見られる
  • 17時になったら追い出される←New!

GHQ第3弾もとい表彰発表会場:野外

  • 吹きさらしで寒いし風よけもない
  • マウスの反応がめちゃくちゃ良くないウッドテーブル
  • 手が悴むので作業がしづらい

 

③R1始まってないのに疲弊度がいつものR3終了後くらい

まじ大変。

まずブリーフィング。僕の発案で

  • 参加者を3部屋に分ける
  • ブリーフィング説明者を3人用意して、それぞれ「Debater向けrule」「Equity」「Tab」を担当し、5分を持ち時間として、順番に部屋を回る

という形式を取りましたが、まァ大変。何が大変って相手が分かってんのかリアクションが見えないから補足説明の要不要が判断できない。「なるほど!」ボタンとか欲しい。質問もクイックにやり取りしたいから、「質問です!」ボタンとか欲しい。

でも某M管理者がMixideaにブリーフィング用の機能実装してくれそうなので今後はもっと楽かもしれん!期待大。

 

点呼についてはあさおに手伝ってもらって、以下のアイデアで運用しました。

  • マッチアップ発表してから、LINEのオープンチャットで【部屋ごと】に点呼(Room101の○○と○○いますかー?みたいな)
  • 点呼中、ジャッジアロケを裏で行い、チェアを確定させる

チェアジャッジは後述の入室作業の際に報告を担当するため、点呼の最中にジャロケを決めておくとめっちゃスムーズ!その場で気がついたので褒めて欲しい。

 

あとは一斉にみんながログインしようとするからなのか、Mixidea固まって死んだ。それ踏まえて、僕は2試合目から

  • 次ラウンドのマッチアップを基準に、複数部屋でグループ作る(Room 101~105、106~110みたいに)
  • グループ事に移動、その部屋のチェアに全員揃ったかどうかを運営に報告させる。報告が全て揃うまでは次のグループは移動禁止。

というやり方で負荷を軽減する方法を編み出しました。これは当日バタバタしていたその場で思いついたものです。発案もさながら、そのアイデアを実行できたところを自画自賛したい。

おかげでR1までで50分遅れだったのがR2以降は30分遅れまで改善しました。初のオンライン運営でトラブル少なく20分巻いたんだぜ???すごくね????もっと褒めてくれ。

 

④特殊な要望にタブシステムを臨機応変に変更/修正して対応

NAなのにReply専属スピーカーがいたりした影響もあり、Tabbycatの設定とランキング生成時のルールを色々弄らなくてはならなかったので、めちゃくちゃ心労溜まりました。HPDU本戦とかでタブやる人とかいるだろうし、細かい設定変更等を列挙しておきます。

  • Reply SpeakerはTabbycatの仕様上、Substantive Speakerをした人のどちらかじゃないと登録できないため、ReplyなしのAsian Styleの設定(Substantive Speakerが3人、Replyなし)で運用
  • スコアレンジはMinimumがReplyの最低点、MaximumがSubstantiveの最高点、そしてScore stepが0.5点に設定
  • 提出されたBallotをConfirmする際に、①3rd Substantive SpeakerがReplyのスコアレンジに収まっている事、②1st & 2nd Substantive Speakerのスコアが整数である事の2点を目視で確認してから承認した
  • Ballot receipt機能を使わず、Ballot Confirm作業時にBallotの内容をスクショし、Messenger経由で各ジャッジに確認してもらった
  • Feedbackのコメント機能とオンラインリモートであることを考慮し、1チームから複数のFeedbackを1人のChair judgeに送信させる代わりに、目視で点数のおかしいFeedbackを精査した
  • Reply単独しかスピーチをしていない人を全体のSpeakerランキングに反映するため、出力したデータのReplyスコアのみを×2して、そこから平均値や標準偏差を出す手動作業をした
  • オンライン大会、Publicly accessible formの親和性高くて神。というか全大会それでやりてぇよぉ。

 

総括:「高校生」の「オンライン」ディベート大会の運営

  • 高校生は話を聞いてくれる

大学大会でも「移動してください!」「今はタブにアクセスしないでください!」とかたくさん指示を飛ばしてきましたが、高校生はほんっっっっっっっとうに話をちゃんと聞いてくれて有難かったです。

リモートだから私語のしようがないのかもしれませんが、喋られるよりまだ話半分でTwitterやっててくれた方がいくらかマシです。もちろん一番良いのはしっかりスライド開いた状況で待っててくれることですけど!もっとも、スライドの閲覧者数を見る限り、殆どの人が説明中も話聞いてくれていたようです。マジで天才かと思ったよね。分からないところ質問くれたらより👌。

 

  • オンラインはマナー違反が少ない

再三の注意にも関わらずゴミを会場に放置するアホや、BallotやFeedbackを5回も10回も連絡なしに送ってくるような人とか、運営の説明中にお喋りする人とか、そういう人がいないのが最高。

特にゴミとか会場を汚く使う人に関しては、リアルな会場が存在しないから発生しなくて最高に楽。撤収早くて助かる。まじストレスフリー。準備が大変なの差し置いてもラク

 

  • 参加者全体のレスポンスが早い

みんなPCやらスマホを適切に使ってくれるため、連絡が早い。特にジャッジ。いつもみたいに何言っても「おい聞いてんのか💢💢💢」ってならない。

今回集まったジャッジ陣がみんな素直で良い子ばかりだったのも大いにあるけれど、直接タブにメッセンジャーで詰められるが故にきちんと返信してくれるので最高でした。

 

 最後に

ディベート大会の運営は大変なのですが、オンラインの難しさは指示の通らなさにあります。テキストでの指示はタイピングのラグをお互いに抱え、音声での指示は通っているかどうかの確認が難しいです。

さらに、オンラインでやるにしてもジャッジアロケーションのようにAdjudication core(ジャッジを取りまとめている人、motionとか考える)と顔を合わせて作業した方がいいものも多いです。

今回の大会が上手くいった最大の理由は、完全なオンライン大会ではなく、最高意思決定者であるCAのあさおとTabの僕がアナログで顔を突き合わせて作業することによるものが大きいのではないかと考えています。その場で考えたアイディアをラグ無く共有したり、口頭で複雑な指示を飛ばせる状況がなければ、様々なトラブル処理は難しかったと思います。

本音を言えば、めちゃくちゃ大変だったのでしばらくはやりたくないです……が、高校生がこれでディベート大会に楽しく参加出来るというのであれば頑張る意義もあるかなと思います!

次やるならもっと効率的に回せるから試してみたい気持ちもあるよな。

日記: YouTubeデビューらしいよ

今日は大学で楽しくぶっちゃけ話してきました!

これです。

 

いや〜〜めっちゃ楽しかった〜〜。

聞き上手なインタビュアーに乗せられて沢山喋りました。

収録外でだいぶ面白い話をしてしまったので、気が向いたらそれも放出したいなあ。

 

調子に乗って色々喋っちゃったところがあるのでちょっと心配ですが、ほぼ本音なので後悔してません!

 

コミのスカウト制の話もいい感じに書けているので明後日くらいには出したい。

東映杯の返金作業がまだ残っているので、そっち優先しなきゃ……。

正規コミの選び方①現状手法のデメリット編

正規コミとは: 大会運営を担う、役職肩書き付きの人の事。

現状、スカウト制で決まるコミ

ここ1~2年の大会を思い返してみてください。

みなさんは各大会の正規コミがどのように就任したのかご存知でしょうか?

実は、ほとんど全てが『個人的なスカウト』です。TDもしくはJPDU幹部あたりがコミやってくれな〜い?って聞いて回ってるんです。

スカウトええやん!と思った方、多いと思います。しかし、実はスカウト制度はかなりよくないやり方なんです。メリットは確かにあるのですが、僕個人はスカウト制度は廃止して公募型(3年くらい前までのやり方)に戻すべきだとずっと言い続けています。

具体的には3つのデメリットがあります。

①ほんっっっっとうに断りづらい

②新規人材が全く入ってこない

③癒着がやばい

 

①ほんっっっっとうに断りづらい

これマジでシビア。いや断れよそれくらい、と思うやん?実際、何度も頼まれてみ?断っても「他の人に聞いたんですけど、やれる人がいなくて……」って、とぼとぼ依頼相手が戻ってくるし。結局、同じ人が何度も何度もコミをやる理由はここにあったりするのかなって思っています。

 

想像してください。あなたのコミ経験が豊富で、その大会に参加したいな〜とぼんやり思っているけどパートナーとかには特別アテがなくて、頼んできた相手が大好きな先輩or同期or後輩で、大会のコミが決まらない辛さをも理解出来てしまうとして、

『本当に申し訳ないんですけど、お願いできませんか……?他に頼める方がいないのもありますし、○○さんが一番頼れるんです!』

みたいな頼まれ方をしたら。

 

断れねぇよ!!!!!そりゃ「人探すのも大変だよね!!引き受けるよ!」って言っちゃうよ。もちろん、ちゃんと断る人もいるし、それは賢いと思います。直前になって同期に誘われたりとかチームアップの機会には事欠かないし、そもそもコミやるのは(現状は)義務じゃないですから、自分の状況考えて返事ができているのは良い事です。

 

読み飛ばしてくれていいんですが、僕個人の話を具体例として挙げます。僕は頼まれると断れないタイプで、コミスキルが比較的高いと認知されていて、さらにコミ人員不足/コミ経験値不足のつらさを身に染みて理解している側の人間です。ので結果的に4~5大会を同時並行でコミ務めることもありました。全部メインタブで。

頭おかしいんじゃないの?って今なら思います。今なら。ただ、当時は他にコミしてくれそうな人材がいないことに焦り、だったら引き受けちゃえ!と全て首肯してしまいました。馬鹿だね。

結論: スカウト制度で個人を狙い撃ちすると、「引き受けてくれやすい人」が分かりやすく釣れるため、同じ人が何度もスカウトされる構図が生まれやすい。

 

②新規人材が全く入ってこない

これはイメージしやすいはず!

・コミやれそうな人をLINEとかFBとか通じてスカウトする

・コミやったことのある人or知り合いにしか声掛けられない

・いつも同じメンツで新しくコミュニティに入った人には声がかからないし、未経験者を採用しよう!ってならない。

 

そもそもスカウトする側の気持ちとしても「そうだ!1年生誘お!」とはなりづらいでしょう。不慣れな仕事は後輩にパワハラ紛いに押し付けたくないですし、そもそもやる気ある下級生には大会にディベーターとかで参加して欲しい気持ちもあるし。せいぜい自大学の仲のいい後輩に声かけるのが精一杯かな。

 

ルーキー側もコミがそもそもなんなのかとか知らなければアプローチしてこないだろうし、新歓で習うのは大会運営じゃなくてAREAじゃん?コミの裏側を知らないまま4年間ディベートする人もいるんじゃないかと思っています。

たとえ、コミのことを知っていたとしても、どうも自分の知らないところで声かけられて決まるみたいだし興味あるけどまあいっか〜になっちゃうと思います。大変そうだし、興味だけで「コミにしてください!」って言いにいくの難しいと思います。実際それでコミを1回もやらずに4年生になった同期もいるし。

 

となると、スカウトしてるからこそ、「興味はあるんだけどコミのなり方わかんないな〜」勢を端から弾き飛ばしてしまっているのではないだろうか?という結論に到る訳です。

だって東映杯はコミ応募めっちゃ多かったし、公募でこれだけ集まるじゃん!!ってなったよ。前々からコミをやりたかったけど、応募とかわかんなくて……って人もいたし、きちんとケアできれば十分な人材が集まるんじゃないかな。

 

③コミ内の癒着

癒着というワーディングが正しいのかは自信が無いですが。

 

スカウト制度において、同じようなメンツで毎回大会運営することになる構図が固定化されるため、まずコミは毎回似たような顔触れになります。

何故でしょう、やったことない人も含めて満遍なく声かければ良いのになって思いません?これにはディベート界隈の背景事情が関わっています。

 

スカウト制度を用いると、TDやJPDU幹部の気持ちとして『安定した大会を開きたい』『コミ経験豊富な人の方がありがたい』という心理は働きやすいです。だって、昨今は何でもかんでもコミのAccountabilityが高めに要求され(悪いとは言ってないよ!必要なこともある)、すぐトラブルがコミの責任になる傾向が顕著です。大会炎上を避けたいと思うのは自然ですよね。

そうなると、コミのメンバーには仕事のできる人しか選ばれません。もしくは仕事に不慣れな人は他の人が代行可能なポジションに就任しがちです。人数合わせのように、いなくても大会の運営自体は回るなってポジション*に入れられます。

※これはOsawa Cup 2017か2018かなんかでMDになった僕のことです。まじで事前から当日まで何一つ仕事をしていません。当日は何故かシャドーをやっていました。スライドどころかPCにも触っていません。

 

そうなると、我々熟練コミは「完全な初心者コミ」の存在や、「仕事に不慣れ勢」の存在をいつしか忘れ、プロだけの閉じたやり取りで仕事をするようになってしまいます。というか毎回そうなるから、プロコミ同士のやり取りに完全に慣れちゃいます。2~3大会連続で顔を合わせるなんてしょっちゅうです。

 

このような「全員プロ想定」のコミ体制は新規人材の育成を受け入れるキャパシティを自動的に失っていきます。

通常、不慣れな人や初心者が混ざっていれば当然の如く能率が落ちる場面があります。そんな時、プロコミは「不慣れな人の仕事にフォロー名目で手を出して、完遂しちゃう」のです。

能力があるから。経験もあるから。その方が早いし、大会の炎上や遅滞リスクやミスが減るから。

(このような閉じた環境は、他職の仕事を侵食し始めるきっかけにもなります。例えば、気がついたらTabがインビテ/アプリケフォームも公開用の参加者リストも作り、VTDやTDが文面を考えてしまい、結果としてCDの仕事がPDMLとFBにその文面を脳死で送るだけになってしまう、みたいな。でもこれ本題じゃないからまた今度書きます。)

 

参加者のためを思って、プロコミだけで完璧な大会運営を目指すって良い事だよね。でもこれだと新規人材がいつまで経っても育たない。新人コミは常にプロコミからの介護を受け、ぼーっと座ってたら大会終わってた、みたいなことになってるわけだからやり甲斐も感じられないし、スキルも特に身についてない感覚。

プロコミだけが悪い訳では無いですが、我々は大会の成功を強く願うあまり、少し他職の仕事をフォローし過ぎちゃっているんです。

そして我々プロコミは愚痴るのです、「コミを引き受けてくれる人がいない」と。落語かな?

 

まとめと宣伝

我々は盛大なブーメランを投げ続けています。コミがいない〜と言いながら、いなくなる原因を作り続けています。

スカウト制を採用し続けることで、コミを頼みやすい/OKくれやすい人にばかり声をかけて、同じような人ばかりがコミになり、その結果として、閉鎖的なコミ環境も手伝って新規コミ人材を育てられるような状況ではなくなってしまった。

 

したがって、コミ人材不足は、「コミがダルそうだから」・「ディベーターやジャッジの方が実績積めるしプラス、コミは何もプラスがない」という問題に加え、「初心者コミが入るには厳しいハードル設定が『コミスカウト制』によって強化されている」ことが問題なのかなと思っています。

 

次は「スカウト制」から「公募制」に切り替えると何が解決できるのか?ってとこを掘り下げたいです。時間があったらね。

 

あと春Tのコミはその反省を活かして、某最愛の後輩が公募制にしてくれたので、みんなぜひ応募してくれよな!

ディベーターとかジャッジとか参加者側ばかりだなって自覚のある人はぜひ!

コミやったことない人を我々は求めています……!!!!!

ブログはじめました。

こんにちは。東映杯でTDしてた人です。

ふわっとブログはじめました。

 

ブログやるの、ハードル高すぎ……って思っていたのですが、よく考えたら還元できるはずの運営ノウハウとか裏話とか呟くのはTwitterじゃないほうがプラスかも!と思ってはじめました。

 

JPDUの役員(主に広報)とか、大会運営(当コミ含め全役職)とか、Equity Officerは経験済みなので、ちょっとずつそういう話を吐き出したいなと思います!

自分が始めた運営取り組みとか、各役職目線の大会運営ダイジェストとか、みんながディベーター・ジャッジ以外の道でも同じくらいキラキラ輝く方法を模索できたらなぁと思います。

 

あとは高校生大会にも還元できるような取り組みにもしたいなと思います。高校生が自分で大会開けるようになったら最高じゃない?SAD IVの時に思った。

それに、HPDU大会のいくつかでTabbycatを導入する手伝いをしたのですが、(現場の先生方には)好評だったので。誰か経験者を呼ばないと導入できない現状をなんとかしたいですね。

 

あとは日本語即興ディベートについて触れたいですね。

OBOGからも現役生からも興味ある!楽しそう!ってお話をきいているので、CDS Projectの回し者として、色々話をしようと思います。先日主催した柚子杯のこととか。

 

こういう話が聞きたいって要望があったらぜひ教えてください。